2018.5.1 弁護士ブログ
改正商法と日本民法生みの親
さて,4月19日,ニッチな分野でニュースがありました。
改正商法が,無事衆議院を通過したのであります。
私が司法試験の勉強を始めたときは商法という名の法律はまだまだ現役バリバリで,挿入だらけの条文番号にカタカナ文字という,読み手のことを一切考えない恐ろしい法律でありました(「266条の3」という言葉に反応していれば,若そうに振る舞っていてもそこそこの年齢なのは間違いないです!)。
そんな商法典も,気付けば会社法が独立し,総則・商行為はカタカナからひらがなになり,最後に残ったのは運送に関するルールでありました。
この改正自体は数年前から準備されておりましたが,国会という魑魅魍魎うずまく政治の世界の影響を受け,ここまでずれ込んだのであります。
ニュースを見ていると再度国会が空転しているようでありますが,無事参議院を通過して新法は成立するのでありましょうか。
いずれにしましても,間近に迫っている改正債権法の施行とあわせ,法改正にきちんと対応すべく研鑽を積んで参ります。
今回の写真は,商法典論争でも活躍され,日本民法生みの親としても知られる穂積陳重博士の生家の長屋門が移築されている,宇和島城藤兵衛丸であります。