2017.8.21 刑事事件
弁護士の迅速な準備により,早期に保釈され身体拘束から解放された事案
事例まとめ
案件概要
Aさんは,住居侵入窃盗を行った疑いで身体拘束されていました。Aさんの両親から委任を受けた弁護士は,Aさんの起訴後直ちに保釈請求をするよう準備をしました。弁護人が最初の面会を行ってから約1週間後にAさんが起訴されると,弁護人は同日中にAさんの保釈を請求し,Aさんを保釈させることができました。
相談時
Aさんのご両親は,警察からAさんが住居侵入窃盗を行った疑いで身体拘束されたとの知らせを受け,大変動揺されていました。また,ご両親は,Aさんがこのまま身体拘束をされ続けるのではないかと思われ大変不安な様子でした。
解決のポイント
解決のポイント~保釈手続きの準備~
一度身体拘束された場合であっても,刑事起訴された後に,身体拘束から解放される保釈という制度があります。
保釈されるためには,裁判所に,身体拘束を解いても逃亡や罪証隠滅をしないことを明らかにすることが必要となります。そのためには,保釈請求前に,裁判所に身体拘束から解かれたとしても逃亡と罪証隠滅をしないこと保釈後の居住環境の調整等をしておく必要があります。
Aさんは,親元を離れており,独身の一人暮らしだったため,現在のまま保釈されても逃亡のおそれがあると判断される可能性がありました。そのため,弁護士は,AさんやAさんのご両親と打ち合わせをし,保釈後は,Aさんのご両親の自宅にAさんが暮らすようにするなどの調整を行いました。
当事務所の活動
弁護人がAさんの両親とAさんの居住環境の調整等をおこなった結果,Aさんは起訴後無事保釈されました。
無事保釈されたAさんは,ご両親のご自宅で自由に過ごすことができるようになりました。
また,Aさんは,最終的に執行猶予付き判決を受けたため,保釈後は,身体拘束されることなく,事件は終了しました。
担当弁護士のコメント
依頼者が身体拘束から解放されたときというのは,弁護士が仕事に対するやりがいを感じるときの1つです。それまでは,警察署等の接見室でアクリル板を通じてしか話せなかった家族のもとに戻れることができるのですから,身体拘束されていたご本人はうれしくないはずがありません。Aさんのケースでも,保釈されたAさんは,それまで張りつめていた緊張が一気に解けたように落ち着かれた表情をされており,弁護士としても大変喜ばしい限りでした。
※プライバシー保護の観点から事案の本質(争点、判決やどのような解決したか)に反しない範囲で事実関係を一部変更している場合があります。