2017.8.18 相続・遺言
遺言により財産の全てを相続した依頼者が遺留分を請求された事案
事例まとめ
案件概要
ご主人の遺言により財産の全てを相続したAさんでしたが、ご主人の前妻の子供から遺留分減殺請求をされ、大変お困りでした。弁護士がAさんの代理人となったことで、相手方との交渉がスムーズになり、早期解決することができました。
関係者
Aさん:依頼者,ご主人の遺言により財産全てを相続
ご主人の前妻との間の子供たち:訴訟も辞さない意思でAさんに遺留分を求める。
相談時
ご主人を亡くされたAさんは、ご主人の遺言によりご主人の全ての財産を相続されました。しかし、ご主人と前妻との間の子どもたちから、遺留分減殺請求を受けたため、相談に来られました。前妻の子どもたちは、訴訟も辞さないという考えでAさんはどうしたらよいのかと大変お困りでした。
解決のポイント
解決のポイント①~依頼者の希望~
Aさんは,前妻の子どもたちも親族であることには代わりがないので訴訟はしたくない、親族間で揉めてしまっていることが精神的苦痛であり早期に解決をしたいとお考えでした。
解決のポイント②~弁護士が介入することによるメリット~
兄弟姉妹以外の相続人には、亡くなった方の遺産の一定割合を取得しうる権利(遺留分)があります。
そのため、Aさんのケースのように,亡くなった方からの遺言で全ての財産を相続したとしても、兄弟姉妹以外の相続人から遺留分を請求(遺留分減殺請求)された場合、遺留分を請求してきた相手方と紛争になることがあります。
遺留分減殺請求を受けた場合、遺留分の計算自体が単純ではないこと、不動産や株式等の遺産の価値がいくらであるかといった遺産の評価の問題があること、相続人が亡くなった方から特別の利益を得ていなかったかという特別受益等の問題があること等から、専門家が積極的に関与しなくては、早期に適切な解決を得ることが困難です。
遺留分減殺請求は、親族間での紛争となるため、相談者の方は、紛争となっていること自体に、強いストレスを感じています。
実際に、Aさんも、前妻の子どもたちとトラブルになっていることに大きな精神的苦痛を感じられており、体調を崩されてしまっていました。
弁護士が代理人となれば、相手方との交渉はすべて弁護士が行いますので、依頼者の精神的苦痛はかなり軽減されます。そこで、Aさんの件についても,弁護士として受任をして早期の解決を目指すこととなりました。
当事務所の活動
Aさんのケースは、弁護士が早期に介入したことで、相手方に遺留分の計算方法や訴訟をした場合のデメリットを効果的に伝えました。
すると、訴訟をも辞さない態度であった相手方も、訴訟前に和解することを希望するようになり、受任から約2か月で解決することができました。
担当弁護士のコメント
Aさんは,相手方との和解が成立したことを知ると「これでやっと楽になった」と大変喜ばれていました。依頼人様のお力になれたことは、弁護士としてうれしい限りです。
紛争によるストレスから解放されるため,早めに弁護士にご相談下さい。ご相談頂ければ,解決への見通し,解決のためにかかる費用などを丁寧にお伝え致します。