2022.8.16 相続・遺言
相続・遺産分割に関する事例紹介 3
事例
相談前
相談者の実父が死んだ後,最近継母(継母には子どもは無い,両親はすでに死亡)が死亡したところ,継母の兄弟2人(長兄・二兄)から実父の遺産分割の請求がありもめているので,弁護士に分割交渉の依頼の相談に来られました。
実母は実父と離婚しており,その後継母と再婚しました。
相談後
法律上の分割割合は,相談者は被相続人である実父の子であるから2分の1となります。
継母の相続分も2分の1となりますが,死亡したので,その兄弟2人が各人4分の1ずつ相続することになります。
家庭裁判所に遺産分割の申立てをしました。実父の遺産について調べましたところ,宅地1.200万円,居宅0円との評価となりました。
家は分割できないので,相談者が売却することとして売却したところ,売却額12500万円,売却に関する諸費用(居宅解体費,仲介手数料,代書費用等)210万円となり,手取り額(税引き前)は1040万円となりました。
分割方法は,申立人の相談者が売却の手取り額1040万円の2分の1の520万円を取得し,継母の長兄には申立人が1040万円の4分の260万円を支払い,二兄にも同じく260万円を支払うことで和解が出来ました。
弁護士からのコメント
継母の遺産については相談者が養子縁組をしていないと相続権はありません。今回は養子縁組をしていなかったので相続権はありませんでした。継母の遺産は継母の兄弟2人が相続することになります。